合気道を始めたころには全く分からなかったことで、
最近になって少しずつ分かるようになったことがあります。
そのひとつに、先生が前で演武をされているときに、
目で追いかけるのではなく、体感を揃えていく
というのがあります。
先生の筋肉の張りだとか、畳の踏みしめ具合だとか、
受けから伝わってきている、受けに伝えている触感とか、
そういったものを自分の中に再現しながら見る。
そんなことを言われても、
ほいっとできるほどのセンスなどないので、
いったいどうすればそのようなことができるのか
見当もつかないままでしたが、
お稽古を重ねるにつれ、何となくそんな感じというのが
少しずつ育ってくるというか、養われてきたように思います。
そうなってきたのは、
始めてすぐのころから先生の言葉を聞いていて、
そういうものなのだ、というのがずっと残っていたからこそ、
種がまかれていたからこそ、芽が出たように思えるのです。
本筋を示してもらえる、というのがどれほど大事なことか。
そんなことを噛みしめつつ、
日々のお稽古に臨みたいと思うのです。
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