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思い出
2015年12月15日(火)
こんばんは、ダイマツです。
今日のブログは、合気道ともささの葉とも、全く関係のない、
全く私的な内容ですので、ここで読まずに閉じて下さっても大丈夫です^^;
あしからず・・・

私はその昔(20代の終わり頃)、
本気でフェルト作家になろうと考えてた時期がありました。
笑っちゃうんですけど。
羊毛だけで作られた鞄や小物などを、見られたことがあるでしょうか。
それはそれは温かみがあり優しい風合いでかわいらしく、
私は雑貨屋さんで初めて羊毛で作られた鞄を見た時からその虜になり、
そこから熱心に羊毛の勉強を始めました。
羊毛で作る鞄や履き物、小物などの作り方を学ぶため
京都まで足しげく通い、色々と作品を作り、売ろうと思ってお店の名前も考え、
ホームページまで作りました(笑)。
で、それなりのものが作れるようになり、
売って欲しいという声もちらほらいただくようになったのですが、
羊毛のそのかわいらしい容姿とはウラハラに、
なにせ作るのに腱鞘炎になるような
とてつもない地味な繰り返し作業と体力が必要でして、
必死で作って出来上がった鞄や小物を見ると、
自分の子どものように可愛くなってしまって
売ることができませんでした。
そして、とうてい趣味の範疇を越えることが出来ず、
フェルト作家になる夢をあきらめたのでした。

そして10年越しに。
小物作りが好きな友人がおりまして、
その友人は私と同じくヨガのインストラクターをしているのですが、
その友人が
「自分はもの作りが好きだから、来年はヨガの仕事を減らし、
もの作りの時間をもっと大切にする、それが瞑想的な時間になるから」と言うのです。
そしてこのあいだ彼女が我が家に遊びに来た時、
私が昔作ったフェルト作品のいくつかを彼女に見せました。
すると彼女はとても気に入り、
コラボで一緒に何か作らないかと言ってきました。
しかし私には彼女のような素敵なセンスもありませんし、
なにより今は、合気道とヨガが自分には本当に合っている気がするなぁと、
今までで初めてくらいにそう感じているのでそれに集中したく、
彼女に自分で羊毛作品を作ってみることを勧めました。
そして、家にあったダンボール2箱分のたくさんの羊毛の中から彼女の好きなものを好きな分だけ選んでもらい、数冊の羊毛作品の作り方の本と一緒に持って帰ってもらいました。

翌日か翌々日だったでしょうか。
彼女から早速作った作品の写真が届きました。
「もう楽しくて楽しくて、ずっと作っていたい」と。
そしてまた今日、彼女から、
「やっぱりもっともっと作ってみたいので
羊毛を買いに行こうと思うのだけど、
もしたえちゃんがもう使わないなら、
たえちゃんの持ってる羊毛を売ってもらえないだろうか」
という連絡がありました。
実は私はずっと以前から、この思いの詰まった羊毛達を、
もの作りが好きな彼女にもらってもらえないかなぁと
たくらんでいました。
何度も京都に通い気に入ったのをちょっとずつ買いためていき、
気付けばダンボール二箱分にもなっていた羊毛。
今はもう触ることのなくなってしまった羊毛。
今は後ろめたい気持ちがつまったダンボール箱となっていました。

そうくると思ったよ!と、嬉しくて、買いためた羊毛も本もすべて、
彼女にプレゼントすることにしました。
さっそくダンボールにぎゅうっと詰めこみ、
クリスマスプレゼントのシールをウキウキしながら貼って、
コンビニから宅急便で送りました。
そして、家に帰って来て、ブロッコリーを茹でていると・・・
あら不思議、涙が、ぽろぽろぽろぽろ、溢れてきました。
「え?」
自分でも不思議でした。
「ああ、お別れしたのが、悲しいんだな・・・」
そう気付いたら、次は、ひっくひっく、いい歳して、泣けてきました。

人と別れた訳ではないのに、
思いの詰まったものとお別れして涙が出たのは、
生まれて初めてでした。
君は当時、それだけ一生懸命やったんやな、
がんばったんやな、大切にしてたんやなぁと、
珍しく自分をあたたかくほめてやりたくなった、今日の出来事を、
残したくて、こんな公の場に書かせてもらいました。
気持ちの供養のような?^^;。


篠原先生、全く私的なことなのにこの場をお借りして、すみません!
そしてみなさま、すみません!
読んで下さり、本当にありがとうございました。
ひとつ、卒業できた気がします。
2015-12-15 20:08 | 記事へ | コメント(0) |